『言い訳』にも、好感が持てる言い訳と、印象をさらに悪化させる言い訳がある心理

私たち人間は、完璧ではありません。ときにはミスしたり、失敗したりします。そんな山あり、谷ありの人生。心理学では、ミスや失敗することを『窮地』と呼んでおり、『窮地』に陥ったとき、ダメージを最小限に抑えるため人は【言い訳】をします。これを『防御的印象操作』といいます。

 

たとえば、待ち合わせして遅れたとき「ごめん、遅れちゃって・・・出かける支度してたら、急に会社から電話があってさ・・・」とか営業でノルマが達成できなかったとき「世の中不景気だからな~」とか、自分の失敗やミスを『言い訳』する場面は多々あるかと思います。

この『言い訳』の仕方によって、ミスや失敗によるダメージを『最小限』に押さえたり、逆にダメージを『最大化』してしまったりと、『言い訳』一つで、あなたの印象を大きく変えてしまうのです。

 

言い訳には、5つのタイプある

言い訳に関する数々の実験や、調査で、明らかになったのが下記の公式です。

【言い訳】=自分の責任を認めるか、認めないか×行為の悪質性・行為による被害を認めるか、認めないか

この公式を元に、言い訳には5つのタイプに分けられます。

 

1.否定タイプ

自分がやった行為も、責任も、被害関係も、何もかも一切認めないのが、こちらのタイプになります。何度も聞いたことがあるフレーズ「そのような事実は一切ございません」。政治家や芸能人がよく使う手です。たとえば、芸能人とレポーターのやり取りで、下記のような場面があります。

否定

レポーター:「Aさん、先週、Bさんと二人っきりで、渋谷の某イタリアン店でお食事されてますよね。お付き合いしている噂があるのですが、本当のところ、どうなんですか?」

Aさん:「そのような事実は一切ございません」

 

政治家の場合、責任も行為も全く認めず、「そのような事件やスキャンダルがあったことすら認めない」人も、過去に何人もいらっしゃいましたよね。誰とはいいませんが。

 

人は、窮地に追い込まれれば、追い込まれるほど、自分の身を守ろうとして「否定」を行ってしまいがち。何もかも認めず「否定」を突き進んで、ウソがバレた場合、取り返しのつかない、最悪の結果となります。非常に危険な戦略でもあります。

 

2.正当化タイプ

自分の責任は認めるが、やってしまった行為については一切認めないのが、こちらのタイプです。たとえば、授業中、スマートフォンをいじっていた学生に対し、教授が教室から退出を命じたところ、女子大生が「誰にも迷惑をかけていません。何が悪いんですか?」とか、大麻を栽培していた人が警察から摘発されたとき「違法だとわかっていたけど、観賞用に育てただけで、誰にも販売していないし、自分でも吸っていない」など。「確かに自分はやったけど、それが何がわるい?」と言い訳するタイプです。

正当化

 

3.弁解タイプ

自分の責任を一切認めず、やってしまった行為について認めるのが、こちらのタイプです。たとえば飲酒運転で逮捕されたとき「ベロンベロンに酔っ払ってしまって、全く記憶にないんです」とお酒のせいにしたり、スピード違反した人が「後ろのクルマに煽られてスピードを出してしまった」と他人のせいにしたり。「確かにあなたに迷惑かけてしまったけど、仕方がなかった」と言い訳するタイプです。

覚えがない弁解

 

4.回避タイプ

言い訳をしないための言い訳をするのが、こちらのタイプです。たとえば、夫婦で貯めたお金を、旦那さんが勝ってに使ってしまったとき「俺の金だ!何に使おうがオレの勝ってだろ!」とか、浮気がバレたとき「何をしようとおれの自由だ!」とか、政治家が記者に対し「それについてお答えできません」「私のところに情報が入っていないため、現在調査中です」など。「ヘタな言い訳するより、何も話さない方がマシ」、「時間が経てば忘れてくれるだろう」「時間を稼いで、その間に打開策を考えよう」など、逃げ回って言い訳するタイプです。

言い訳6

 

5.謝罪タイプ

自分の責任も認め、やってしまった行為も認めるのが、こちらのタイプです。「すべては私の責任です。大変、申し訳ございませんでした!!」「本当に悪いことをしてしまった。申し訳ない気持ちでいっぱいだ!」とか、「すべての否を認め謝罪する」タイプです。

謝罪

 

 

言い訳するとき、印象を悪くせず、好印象にするには!?

【5つのタイプ】を効果がある順番で並べてみると

①謝罪→②弁解→③正当化→④否定→⑤回避

どのタイプの言い訳が最も効果があるかは、状況によって異なってきますが、上記の順番が「相手との関係を良いものにする目的」として、効果があることが実験の結果、わかっています。

 

理由として、私たちは『感情』があるため、素直に非を認め【謝罪】している場合や、相手が悪気があってやったつもりがなく、やむをえない状況の場合【弁解】には、真相はどうであれ、「反省しているようだし、まあ、いいか!」と相手を許す気になりやすくなるのです。

 

逆に、それほど悪いことはしていないと【正当化】している場合や、罪をまったく認めず、すべて【否定】している場合は、理屈では納得できたとしても、『感情』では、素直に認めることができず、納得できるものではありません。

 

まとめ

好意的な言い訳として、まず、自分の責任を認め、行為による被害も認め、その上で【謝罪】し、それから言い訳したのがよいでしょう。ただし【謝罪】したからといって、つぎに『否定』や『正当化』を持ってきても、意味がありません。人間は『理性』より『感情』で納得するモノ。言い訳するときも『感情』を揺さぶるために、素直に非を認め、それから言い訳したのが、人は納得しやすいのです。

 

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